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年間平均1000冊は本を読んでいる私。
本を読むようになってから今までの読んだ本の中での間違いなくベスト10に入るのが、辻仁成氏の著作である「サヨナライツカ」。 それは、タイのバンコクが舞台になっている日本人女性の、せつないせつない純恋愛物語。 一人っ子のわたしが姉のように慕う女性が、バンコクに住んでいる。 彼女は、日本女性として、とてつもなく外見も心もその立居振舞も素敵で、わたしはいろんな社会のルールをその振る舞いで教えてもらった。 それゆえに、「サヨナライツカ」の主人公の女性の生活背景と似たような出来事を似たような場所で見たことがたくさんあった。 ゆえに、よけいに、傾倒してしまったのだと思う。 本がボロボロになるまで読んでから、新しいのをバンコクの日系書店で手に入れて、その姉のように慕う女性にプレゼントしたこともある。 こんなに清らかな心の推移を文章にできるヒトって、素晴らしい! こんなに素敵な小説を醸し出せるヒトって素晴らしい!! と、辻仁成氏の著作を手当たりしだいにむさぼり読んだ。 そして、ますます傾倒していった。 その辻仁成氏が、女性自身に「マダムと奥様」という連載をされている。 わたしは、香港に住んでいるけれど、毎週家に配達してもらうようにしている。 だって、この連載は、ライブに近い形でキチンと読んでいきたいのだもの。 見開き2ページの連載。毎回とっても面白い。 パリの生活と日本の生活の違いが根底にある。 だから、1回目に読むときは、パリと日本の違いを感じながら読む。 2回目は、それを私の住んでいる香港とパリと日本の違いを考えながら読む。 そして、最後に、辻仁成氏の家族や周りや社会に対する優しさを考えながら読む。 わたしのとっての至福の時間になる。 今私のそばにある女性自身に掲載されている「マダムと奥様」のテーマは、 「モッタイナイ商品」。 日本のある76歳の男性が経営されているスーパーで、賞味期限切れの商品を「期限切れ」と明確にしながら、「試飲済みです!風味OK!」などの表示をして、「モッタイナイ商品」として販売している。~ 以前にも辻氏は、賞味期限とか消費期限について、フランスでは、、日本では、、と語っておられた。 私もそれを読んで、ふむふむ。そうやな~。香港でも賞味期限は長いな~。 でもそれよりも、香港人は新鮮なものが好きだから、魚でも鶏でも新鮮なものを手に入れるから、それには賞味期限なんか載っていないな~。 食べられるかどうかは、匂いをかいだり、味を見たりしてやっているな~。 と、一面識もない辻仁成氏と一緒になって考えてしまう。 小説での凛とした感じと、エッセイでの地に足のついた感じ。 どちらも素晴らしい! これからも、ずっと、辻仁成氏の作品を追っていきたいと思う。
by yo_sachiko
| 2009-01-16 10:38
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